※A5判/56ページ中綴じ冊子
ギルマン周辺の興味深い話が知れた『スピットボーイのルール』も良かったGray Window Pressから久々の新刊!前作はハードコア・パンクの歌詞に焦点を当て、何をどのように歌ってきたのかについてがメインだったが、今作は「ハードコア・パンクの読書」として、4本の書評と座談会でパンクと本の関係についてを掲載。座談会は3月に出版された『パンクの系譜学』という本は議論できる内容があるようで、5名のパンクスによるそれぞれの見解が語られている。そんな本が出ていたとは露知らず!俺はまずそちらを読んでから本誌を読んでみようと思う。先に読んでからでも、後で読むも座談会の感想を踏まえて自ら読んでみるのも良いかと!知らない事を知れる切っ掛けはこういうところから。また前作に引き続き「ハードコア・パンクの歌詞を読む」では、AMEBIXについての新しい記事と、スウェーデンにおけるパンクとアナキズムの邂逅をスウェーデンの社会学者が論じたエッセイを翻訳掲載。(R)
―内容―
■パンク本座談会―「現場」からの『パンクの系譜学』批判を中心に
パンクと読書/『教養としてのパンク・ロック』を読む/プロテスト・ミュージックはパンクだけではない/『パンクの系譜学』を読む/『パンクの系譜学』で書かれない「パンク」/「Punk展」に関連して/パンクは清く正しく美しいのか/日本の「ポリティカル・パンク」には興味がない?/名前の呼び方、表記ゆれ、内容の誤り/Crass の影響の“なさ”/二種類の「パンク学者」について/ハードコア・パンクとフィクションの関係 ・座談会参加者:久保景(Deformed Existence)、黒杉研而(Deformed Existence)、 Closh(Wetnap)、 Terroreye(Kaltbruching Acideath)、鈴木智士(Gray Window Press)
■書評
『ナース・ウィズ・ウーンド評伝 パンク育ちのシュルレアリスト・ミュージック』平山悠著/久保景(Deformed Existence)
『現代手芸考—ものづくりの意味を問い直す』上羽陽子、山崎明子編/楠間あゆ
『蠅男』海野十三著/山路健二(EL ZINE)
『サッカーと愛国』清義明著/鈴木智士
■続・ハードコア・パンクの歌詞を読む
Amebix/Belief /黒杉研而(Deformed Existence) ―Amebix の歌詞から、首謀者バロンのTau Crossアルバムお蔵入り事件における「変節」を考える
■読み物
スウェーデンでアナキズムとパンクが出会ったとき/マルクス・ルンドストロム ―創刊100年を超えるアナキスト紙「Brand」を元に、Ebba Grön, MOB 47, Anti-Cimexなどのバンドとスウェー
デンのアナキズムの関係を論じたエッセイ